| 
 
 
 甘えていいのに 3
 
 
 
 
 「俺、自分を抑えていられる自信が無いんだ。もう、我慢できないんだよ。だから選んで・・・。」
 抱きしめたまま顔をの肩に埋める。
 本気でここで止める事を宣言されれば、マジで今夜は此処にはいられない。
 積年の思いを伝えて、それが叶うかもしれないと思っているのに、だ。
 無理やりに、とかしたくは無いけれど、襲ってしまいそうになる自分を抑えていられる事ができそうもない。
 硬く張り詰めてしまっている熱い塊を、グッとの太ももに押し付ける。
 「あっ」
 その感触に彼女が驚きの声を上げ、息を飲んだ。
 「そんなに・・・駿は私が欲しいの?」
 戸惑いがちに問いかけられた。
 何を今更。
 「欲しいに決まってる。どれくらい待ったかなんて、もう言えない位待ってるんだ。高校生の頃は、真剣に自分がロリコンだと悩んだよ。だって、はまだ小学生だったから・・・。」
 「そんなに前から・・・。」
 「ん、だから、抑えられないんだよ。頼むから覚悟を決めて俺のものになって。」
 もうそれは心からの願いで叫び。
 
 
 
 俺の腰の辺りにあったの手が、上にあがって背中を抱きしめた。
 「うん、駿のものになる。」
 その言葉を聞いた瞬間に、やっとのことで押さえていた熱が外へと流れ出した。
 優しくなんてできない。
 キスで口をふさいで舌で口内をなめつくす。
 俺を避けるように逃げていたの舌を捕まえて、引きちぎらんばかりに吸い上げた。
 苦しそうにくぐもった声が喉に響く。
 それでようやく気がついて、唇を離してやった。
 途端に苦しそうな呼吸音がして、の胸が上下に大きく動く。
 不安そうに見上げる瞳は、苦しさの為か潤んでいる。中途半端にはだけた胸元とあいまって悩殺的だ。
 遠慮はしない。
 って言うか、自分を止められなくなっている。身体をずらして胸のふくらみを両手で包んだ。服の上から見たよりもボリュームのあるのに驚いた。脱いだらすごいんですってやつですか。
 高校時代も短大時代もそして就職してからの職場でも、男達の目はを女として捉え、彼女にしたい女性として見ているだろう。それを思うと、嫉妬で焼き切れそうになる。
 
 
 
 今までに、誰とも付き合わず、キスさえ許さなかったは、本当にレアものだ。
 俺の事を思い続けていてくれたからこその事だけれど、もしあきらめてしまっていたら、誰かのものになっていただろう。
 そう考えると、この幸運に感謝したい気持ちになる。
 の全ての初めてになる。
 それは途方も無く甘美な栄誉だと言わざるを得ない。
 胸への愛撫は優しく始めた。いきなり強い刺激は痛みにしかならないだろう。
 まだ、誰の手にも触れられた事のないふくらみは、柔らかいのに張りがあって瑞々しい果実のように甘く感じる。
 ふくらみのすそから頂へと舌でなめ上げるたびに、の唇からもれる艶っぽい声。
 「しゅ・・・ん、胸はもういいの。」
 「どうして?気持ちよくないのか?」
 「ううん、そうじゃなくて、だって小さくて・・・恥しいし・・・。駿だって女の子は大きな胸の方が好きでしょ?」
 胸への愛撫から顔を上げての顔を見上げれば、こっちを見下ろして泣きそうになっている。
 あっ、溜まった涙が頬を伝って落ちたから、泣いているが正しい、か。
 「それは偏見だよ。俺はね、大きい胸の女の子が好きって訳じゃない。だから好きなんだよ。
 それに、ってば俺が想像してたよりずっと胸が大きいよ。一緒に風呂に入ったときより、随分グラマーになってる。」
 「それって、小学校1年生の時の話じゃない。いくら私の胸が小さくっても、あのままと言うことはないもん。それに、その想像してたのってどんな風に?」
 「えっ?あぁ、それはもちろん、一般的な成人男子が想像する範疇でかな。」
 あいまいな言葉で表現した後、フフッと笑って追及を逃れる。
 
 
 
 予想通りに言葉を失ったように黙ってしまった。
 「さあ、胸の話はこれくらいにして。あぁ、でも、胸が気になるなら他のところにしようかな。」
 固まっているを無視して胸から下へと身体をずらした。
 頭の上の方で「えっ」とか「いやっ。」とか声がするけれど、そんな物は綺麗に無視する。
 まともに聞いていたら進まないだろうと思うからだ。
 ぎゅっと閉じられた足。
 「そんなに力を入れなくてもいいんだよ。」
 「だって・・・」
 「恥しいの?」
 コクンと頷いた所なんて、小さい頃のそのままでとっても可愛い。
 「大丈夫 、これくらい恥しい内に入らないよ。もっと、恥しいことしちゃうんだからね。それに、自分の事だけしか見ていないから恥しいんだよ。俺の方がもっと恥しいことしてるんだから・・・。」
 の手を取りその手のひらにキスをする。
 そのままの手を俺の頬に当てて、その上から自分の手で押さえた。
 「男はさ、こういう時自分の欲望を女の子に悟られないようにするんで必死なんだよ。自分が狼になってるって自覚があるせいだと思うけれどね。だから、女の子がそれに気づかないように色々するんだ。が恥ずかしいのはみんな俺のせいだ。わざとそうさせているんだから・・・ね。本当に恥しいのは俺の方なんだよ。そんな俺の事をかわいそうと思うなら、いっぱい恥ずかしがって喜ばせて・・・。
 わかった?」
 訳が分からないと言った顔をしているけれど、素直に頷いてくれた。
 
 
 
 それからは、もう遠慮なんかしなかった。
 もちろんを気遣いながらだけれど、それでも今まで抑えてきた気持ちのままに
 の華奢で柔らかい身体を撫で回す。
 一般に言われる性感帯以外にもきっとだけが感じるところがあるはずで、そこを探そうと躍起になる。
 まるで砂浜の宝探し。
 けれどもこの砂浜は、掘り返すことが出来ない。
 表面は滑らかで張りがあっていい匂いがする。
 指先が先行した後を、唇で探りながら進む。
 その間、の唇からは甘美に俺を煽る声が漏れて、触らなくても分かるほど自身を熱く硬くしている。
 これで初めてというのだから、これから慣れてきたらと思うと背筋に汗が浮かぶ。
 どんな女になるのだろうか。
 それを間近で見られる幸せに思わずクラクラしそうになる。
 ようやく、の女性の窪みにたどり着いた。
 感じている内に閉じた足に力が入らなくなったのだろう、自然に少しだけ開いている。
 右手の中指をそっと隙間にしのばせる。
 「、もう濡れてるね。」
 「そんな事言っちゃ駄目っ。」
 少しからかうように囁けば、可愛い反応が返ってきた。
 潤んだ瞳でにらんだって少しも怖くない。
 むしろ、俺の劣情を煽るだけだ。
 
 
 
 「駄目でもしょうがないだろ。本当のことなんだから。俺は嬉しいけどなぁ。」
 「駿、嬉しいの?」
 「ん?うん。嬉しいよ。が俺の手を感じてくれた証拠だからね。だってさ、こんな風にならなかったら、俺たちひとつになれないんだよ。」
 可愛らしく膨らんで顔を覗かせている芽を、指の腹で愛撫する。
 「んっ、ぁっ、じゃぁいい。」
 「そうそう、前向きにね。だから、もっと感じて濡れていいんだ。」
 滑る指をそのまま窪みに向かわせて、まだ誰も受け入れていない場所にしのばせる。
 予想通りに熱くて蕩けそうになっている。
 嬉しい誤算に口角が上がってしまう。
 「平気?」
 問いかけに頷いたのを確認して、指を2本に増やした。
 「うっ、ぅぅ。」
 「痛いのか?」
 「ううん、大丈夫。ただ、圧迫感がなんか凄くて・・・。」
 痛くなかったのにはほっとしたけれど、指2本でこんな反応されると、これからの行為がすごい心配になる。
 それでも、誘惑には勝てそうもない。
 指の間を広げたりして中を慣らしておいて、俺はの脚の間に身体を入れた。
 
 
 
 「ごめんな、痛いかもだけど。我慢してくれな。」
 の両腕を俺の首に回させて、腰を引き寄せた。
 
 
 
 
 (C)Copyright toko. All rights reserved.
 2006.10.30up
 
 
    
 
 
 |