わたしの目を見て愛してるって言って。
昇り詰めようとするその瞬間に私を愛していると囁いて。
悠斗に挿し突かれてその愛を身体で感じながらも、心ではもっともっと悠斗の愛を欲しいと思う貪欲な私が居る。
快楽が欲しくて身を任せているんじゃない。
悠斗を一番近くに感じる行為が他にあるなら、きっとそっちを選ぶ。

でも実際には、これが一番なのだから仕方がない。
悠斗に口説かれ落とされる振りをしながら、本当は彼がどの位私を欲しいのか推し量っている。
だからもっともっと欲しがって欲しい。
」と悠斗に呼ばれる度に、求められていると嬉しくなる。
私の中の女が喜び目覚める。

心も身体も誰よりも近くに存在している。
その証拠の一つとしての行為。
悠斗の身体の一部を私の身体で受けてつながる。
この瞬間は悠斗は誰のものでもない。
私だけのもの。
その瞳に映るのも・・・私だけ。
悠斗の全てを私のものにする。
「もっと、呼んで。
私の名前を呼んで。」
嬌声の間に、悠斗にそう訴える。

苦痛に歪んだように耐えるその表情。
、好きだよ。」
そう応えてくれる、優しくて甘い声。
快楽を本能で追うその行為ゆえに、その瞬間はどんな男でもきっと素に戻る。
だったらそれは悠斗も同じはず。

だから、昇り詰めるその瞬間に私の目を見て愛しているって言って。

私を誰よりも愛しているって・・・。





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2005.06.15up