幸せすぎてほかの事に目がいかなくなる。

の嬌声を耳にして、僕は彼女がもう僕の方を見ていられないくなっていることを確認して、口角を上げた。
には見せられない笑み。
彼女をこんな風にしてもいいのは、僕だけだと自己肯定する。
彼女の華の中心はもう熱くて蕩けそうになっている。
僕の指と舌での愛撫で、何度かいってしまっているからだ。

この中へ僕自身を入れたらいつものようにあの感覚が、全身へと広がることを思って、身体の中に点っていた炎が
勢いを増したのが分かる。

他のことに目が行かなくなる。

潤んだ瞳で僕を見上げるは、誘っているとしか思えないような表情と痴態で僕を待っている。
「悠斗、来て。」
両手を僕の方へと差し出して、僕の存在を乞う。

の中に入ることよりも先ず、その両手に自分の手を重ねて握った。
そのまま彼女の上にゆっくりと身体を倒していく。
肘を着いて体重をそれで支えて、の身体の上に僕を重ねる。
出来ることならこのままと同化したい。

それが出来ないから、せめて指を絡めて手をつなぎ、舌を絡ませてキスをして、彼女の中に僕の一部分を埋め込む。
誰よりも、生きとし生けるもの全ての誰よりものそばに・・・。

それを彼女に許されているのは、僕だけだから。
幸せすぎて。
目がくらむ。

僕の全てでを感じさせて、彼女の顔で、声で、身体で、僕が感じる。
いつまでも続いて欲しいのに、いつものように終わりが近づく。
そう、他の誰とでもこの一瞬は来る。
それこそ このためにお金を払う奴もいるし、相手の気持ちを考えないで力でねじ伏せる奴もいる。
だけど、想い想われる相手とのこの一瞬は、何ものにも変えがたい。

身体だけでなく、心も一緒に高みに昇れる。

彼女の身体から離れてもう身体はつなげられなくても、それでもをこの腕に抱いて、その柔らかさと温かさを感じる。
子猫のように僕に擦り寄るの髪をすきながら、彼女だけを感じる為に瞳を閉じた。





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2005.02.16up