night of a party 4





龍介がカードキーでドアを開けて3人とも部屋に入ると、
手をつないだままクィーンサイズのベッドが在る私にあてがわれたベッドルームへと歩く。
部屋に入ると、龍介に抱き寄せられた。
龍介がチョーカーにしているリボンを解きバックを手首から抜く。
鷹介は跪いてミュールを両足から脱がした。
ストラップを肩から外されるとドレスは重力に従って、下にすとんと落ちた。
鷹介が、片方づつ足を持ち上げてドレスを身体から抜き去る。
私が身に着けているのは、ストラップレスのブラとシルクのショーツだけになった。
龍介と鷹介は自分で上着を脱いで、すぐ横のソファの背もたれにかけた。
ネクタイを外し、シャツのボタンを外している。
ズボンのベルトを外し、脱ぐと上着の上に重ねる。
そこまで2人を見て思わずクスッと笑いが漏れた。
2人ともボクサーパンツだというのにも笑えたが、
色が上に着ていたYシャツと同系色だったからだ。
ついでに言えば靴下も。
本当に自分の好みを貫いている。
ボクサーパンツになった2人は、先にベッドの上に座っていた私の両脇に来る。
それぞれが利き腕が違うので、こんな時は喧嘩にはならない。
お互いが自分に都合のいい方を選択する。



龍介が私の右側に、鷹介が左側に座る。
そうして、利き腕じゃない方は私と手をつないだ。
2人に促されてゆっくりとベッドに横たわる。
、今日は龍介が先でいいよ。」
鷹介がそう言って、つないでいた手を離した。
言われて龍介の方へと身体を向けると、顎に手をかけられて唇に啄ばむように
何度もキスを受ける。
背中では鷹介がブラの金具を外し、胸から剥ぎ取った。
髪を横によけてうなじをさらすと、そこへキスを落としている。
手で肩甲骨から背筋をゆっくりと撫でているのを感じる。
その手の後を追って、唇が下がってゆきながらキスをしたり甘く噛んだりする。
「鷹介、背中は見えないから痕は残さないでね。」
龍介とのキスの合間に、そうお願いする。
「ん? あぁ、分った。」と、くぐもった声で返事が返った。



龍介はキスを深いものにして、舌を挿入してくる。
優しく歯列をなぞり、私の舌を時々突付いて誘っている。
そっと自分のモノを差し出せば、絡められて撫でられて
そのまま龍介の口内へと連れて行かれた。
唾液を飲み込む事が出来ずに、溢れたモノが肌を伝って落ちていく。
苦しさに首を横に振ると、ようやく放してくれた。
それでも 息をするために開けた唇を甘く噛んだり、引っ張ったりしている。
顎にかけていた手は、そのまま首筋をなぞり鎖骨を掠めると、
ブラを外されて呼吸につられて上下している胸へとたどり着いていた。
触られるのを待っている場所を龍介は手の平全体で包んだ。
「あっ。」
軽く握ってやわやわと揉まれると、堪えきれずに思わず口から声が漏れた。
、可愛いよ。」
「うんホントだね。もっと声を聞かせて。」
龍介はキスをしながら、鷹介は腰の辺りまで身体をずらして
背中を愛撫しながら嬉しそうに言った。



「今夜のは凄く綺麗だよ。」
そう言って鷹介は身に着けているただ1枚のショーツの横から手を入れて、
私の双丘を撫でている。
その手を段々とショーツの中心へと移動させて、2人の愛撫で潤う場所にたどり着いた。
「あぁっ、やっ・・・・鷹ちゃん。」
華にたどり着いた鷹介の手は、華芯を捉えると優しく刺激を与える。
その愛撫は身体にまるでさざ波を起こすように快感を広げた。
加えて龍介も両胸に当てている手を動かしだす。
片方はその頂きを柔らかくつまみ、もう片方には手を添えながら口で愛撫を施し始めた。
前後上下からの快感に身をゆだねる。
鷹介が最後の1枚に手を掛けて足から抜いても 抵抗すら出来ない。
横向きになっていたのを、仰向けにされ足を広げられる。
鷹介の吐息が中心にかかって、ビクッと身体が震えた。



2人して優しくて泣きたいほどの快感を与えてくる。
決してその技巧を競うのでもなければ、愛の重さや大きさを比べるのでもない。
ただ、自分たちがそれぞれに愛している事を私の身体に伝えるべく、
愛撫する事に徹しているように感じる。
痛くしないように、無理な負荷がかからないように・・・・と願いながら。
この華奢で柔らかく小さい身体で、男2人の愛を受け止める身体を気遣ってくれる。
それは、ベッドの中以外でも感じる事が出来るけれど、
一番分りやすいのはやっぱり2人の腕の中だ。



鷹介の舌と指で最初の高い波に襲われる。
鷹介の指を締め上げて波の引くのを龍介につかまりながらやり過ごす。
足元にいた鷹介がベッドの上を移動して頭の方にやって来る。
添い寝のような体制で腕枕をして抱きかかえる。
龍介が私の足を割り開いて避妊処置をとった後ゆっくりと身体をつなげてきた。
耳元で鷹介が「、力を抜いてリラックスしないと、龍介が入れないよ。」と、囁きかける。
なかなか力の抜けない私に、枕にしている方の手で胸を触り、
もう一方の手で頬を優しく撫でながら耳たぶを口で甘く噛む。
それに意識を散らされている間に、龍介が全部入ってきた。
「凄くきつくて暖かいよの中。」
幾分掠れた声で龍介が吐き出す息と一緒に感嘆の声をあげた。
の中、素敵だって龍が言っているよ。
こっち向いて、そんな素敵な子にはキスしてあげるからね。
沢山感じて欲しいんだ。俺と龍の愛をいっぱいに・・・・。」
鷹介に促されてそちらを向くと、同じ顔でも龍介とは違うキスをして来る。
そのキスに感じると、繋がっている龍介の身体を強く感じた。



「駄目だ・・・・そんなにっ・・・・」
龍介が辛そうにうめく声を聞きながら、鷹介にキスされ続ける。
最初はゆっくりと動き出したはずの龍介の動きが激しくなって、
もう 鷹介とはキスできないくらい身体が揺すられる。
感じすぎて、望まれたように艶のある声が出ない。
「鷹ちゃん、捕まえてて。
龍ちゃんが・・・・あぁっ、もう・・・・龍っ。」
鷹介に抱きとめられながら、龍介を感じる。
先ほどよりももっと高い波にさらわれて、全てが暗闇に吸い込まれる。



男性2人の似ているけれど違う声が耳元で何か会話をしている。
心地良いその声に覚醒が促される。
温かい何かに包まれていることを感じて、瞼をあげた。
、大丈夫だった?
何処か痛くしていない?
今夜の龍介、いやに激しかったからさ。」
シーツの中で抱いていてくれたのは、鷹介だった。
龍介は髪を撫でてくれながら、「僕のせいじゃなくて、
今夜はの反応が良すぎたんだって。」と、鷹介に言い訳をして、
私には「素敵だったよ。」と頬にキスを落としてくれた。
鷹介に向いていた顔を、龍介の方へと向いて笑顔を見せる。
すぐに唇にキスが落とされた。
「こっちにおいで。」
龍介が広げた腕に身体を転がして転がり込む。



龍介の腕の中から振り返って鷹介を仰ぎ見る。
同じように髪を撫でながら、キスを落としてくれる。
龍介とは少し違う柔らかな笑顔で、「今度は俺だけど大丈夫か?」と尋ねて気遣ってくれる。
「うん、大丈夫だから、鷹ちゃんも。」
そう言って微笑めば、鷹介はベッド下方へと移動した。
今度は、鷹介に突き上げられながら、龍介にキスをされ愛撫を受ける。
それこそ どちらに愛されているのかさえ分らないくらいに、
快感で思考も身体も溶けそうになる。
比べてしまえば、確かに違いはあるのだろう。
でも それは望まない。
2人の手を同時にとってしまった以上、絶対にしてはいけないことだと思う。
、もっと感じて。
もっと 声を聞かせて。」
耳元で囁きかけるのは、今は龍介のはずだ。
言葉でも煽られる。
その声が次第に遠くなるような錯覚を覚えた。
途端に、鷹介のモノを入れたまま身体が痙攣を起こす。
、すげぇ。
くそっ、もう少しこのままでいたいのに・・・・駄目だっ。」
鷹介がひときわ激しく動いたのを機に、は全ての力を抜いた。



フワフワした柔らかい何かに身体が包まれて、暖かい場所に居る。
両脇から優しく拘束されているので、寝返りがうてない。
その不自由さに覚醒が促されて、目が覚めた。
見上げた天井は、自分の部屋のものではない事にすぐに気づく。
両脇で自分を抱えるようにして眠っている男性2人を確認して、昨日からのことを思い出した。
視線を自分の胸元に移すと、バスローブを着ているのが分る。
フワフワした柔らかいものはこれだったのだ。
鷹介は腕枕をして肩を抱くようにしているし、
龍介は横向きになって腰を抱くようにして密着している。
決めている訳ではないけれど、いつもの定番だ。
自分の手はそれぞれ2人につながれている。
このままでは起き上がることも出来ない。



より近くに顔のある龍介の方を向いて呼びかける。
「龍ちゃん。」
既に覚醒途中であったのか、龍介はすぐに瞼が動いた。
ゆっくりとその瞳が現れる。
目の前にいる私を見ると、その顔全体に笑みを浮かべる。
鷹介は、いつもニコニコしていてたまに見せる真剣な顔や冷たく厳しい表情に
ドキッとするけれど、龍介は反対に普段は愛想も笑顔もない。
だからこそ、たまに見せる笑顔や優しい表情に胸がときめく。
この2人は本当に似ているようで正反対なのだ。
腰に回していた手を、頬に優しく添えてくれる。
「おはよう、龍ちゃん。」
「ん、おはよう、。」
浮かんだ笑みをそのままにして、唇にキスを落とされる。
啄ばむように何度も繰り返すと、最後にリップノイズをさせて
鼻の頭にもキスしてから離れた。
「お腹空いただろう?
鷹介を起こして、ご飯を食べに行こうか。
何処か痛くしてないか?」
私が起き上がるのを助けてくれながら、龍介は気遣ってくれた。
「うん、大丈夫。龍ちゃんたら心配性だね。
友達の話だと、一晩に何回もって人もいるらしいからそのことを考えれば、
大丈夫だと思うよ。」と、ちょっと恥かしいので、俯いて伝える。
「だけど、それは1対1での話だろ。
僕達はそれとは少し違うと僕は思ってる。
1人で1人分の愛情を受け止めることはそれほど難しくはないだろうし、
自然に無理が出来ないようになっているはずだ。
でも は、僕と鷹介の2人分を受け止めなければならないからね。
僕と鷹介がを大事にしないと、が壊れちゃいそうで心配なんだ。
だから、もっと甘えていいんだ。」
龍介が差し出してくれた手に、自分の手を添える。
優しく引かれて腕の中に包み込まれる。



まだ夢の中にいる鷹介の手がもぞもぞと動いて、何かを探している。
龍介がその手に枕を渡してやると、それを愛しそうに抱きしめる鷹介。
2人でその様子を見て、顔を見合わせて笑った。
「鷹介が起きるまでは、独り占めできるな。」
嬉しそうに龍介が頬に唇を寄せてきた。





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